過去最高1万3千人突破!
子育てと両立できる柔軟な働き方が魅力
「タクシー業界は男性の仕事」というイメージをお持ちではありませんか?深夜勤務や流し営業などから、男性に向いている職業と思われがちですが、実は今、女性タクシードライバーが急増しているのです。
全国ハイヤー・タクシー連合会が2025年3月末に集計したデータによると、全国の女性タクシードライバーは1万3,078人に達し、前年同月比で1,865人、16.6%も増加し、過去最高を更新しました。なぜこれほど女性ドライバーが増えているのでしょうか。
本記事では、女性タクシードライバー増加の背景と、女性ならではの働き方、タクシー会社が整備している環境について詳しく解説します。タクシー業界への転職を考えている女性の方は、ぜひ参考にしてください。
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1. 急増する女性タクシードライバーの現状
全国で1万3千人突破、都市部で特に顕著な伸び
2025年3月末時点で、全国の女性タクシードライバーは1万3,078人となり、前年比16.6%増という大幅な伸びを記録しています。都道府県別で最も多いのは東京都で2,047人、次いで北海道が992人、神奈川県が917人と続いています。
特に注目すべきは増加率の高さです。大阪府は前年比29.8%増の780人、福岡県は21.2%増の721人、北海道は23.9%増と、主要都市でいずれも大きく伸びています。関西圏での女性ドライバーの増加が特に顕著で、京都府タクシー協会の会長は「男女を問わず、みんなが働きやすい職場環境を整えている」とコメントしています。
女性ドライバー数ランキング(都道府県別)
| 順位 | 都道府県 | 女性ドライバー数 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 東京都 | 2,047人 | +13.2% |
| 2位 | 北海道 | 992人 | +23.9% |
| 3位 | 神奈川県 | 917人 | +15.9% |
| 4位 | 大阪府 | 780人 | +29.8% |
| 5位 | 愛知県 | 754人 | +19.9% |
50代が最多、幅広い年代が活躍中
年代別で見ると、50〜54歳が2,260人と最多で、55〜59歳の2,156人と合わせると50代が全体の33.8%を占めています。続いて60代が19.4%、40代が18.4%と、子育てが一段落した世代を中心に、幅広い年代の女性が活躍していることがわかります。
興味深いのは、25歳未満も387人、75歳以上も440人いることです。若い世代から高齢世代まで、それぞれのライフステージに合わせて働ける環境が整っているのです。
参照:全国ハイヤー・タクシー連合会 – 令和6年度の女性乗務員数の状況について
2. 女性ドライバーが増加している3つの理由
柔軟な働き方で子育てとの両立が可能
全国ハイヤー・タクシー連合会の久富康生参与・労務部長は、女性ドライバー増加の理由について「収入をしっかり確保でき、柔軟な働き方ができる。子育てが一段落して仕事に本腰を入れるときにも、タクシーが選択肢として入ってくる」と分析しています。
実際に、多くのタクシー会社では、朝から深夜まで働く隔日勤務だけでなく、日中のみの昼日勤や早朝から昼までの勤務など、家庭やプライベートの都合に合わせた勤務形態を選べるようになっています。子育て中は昼日勤で働き、子どもの成長とともに隔日勤務や深夜勤務を増やして積極的に稼ぐなど、その時々の状況に合わせて働き方を変更できるのが大きな魅力です。
女性が働きやすい環境の整備
タクシー会社は、女性ドライバーを積極的に採用するため、働きやすい環境整備に力を入れています。国土交通省が定める「女性ドライバー応援企業」に認定されている会社も増えています。
具体的には、女性専用更衣室・休憩室、パウダールームやシャワールームの設置、女性専用社屋の整備などが進んでいます。日本交通グループでは「さくら小町プロジェクト」として、20〜50代の女性ドライバーにインタビューを行い、働き方や改善点を聞き取って制度を整備しています。
また防犯面では、防犯カメラや防犯仕切板(防犯ガラス)、緊急通報システム、車外防犯灯などで対策を講じており、女性でも安心して働ける環境が整っています。

流し営業不要で稼ぎやすい仕組み
従来のタクシー営業は、街中を走り回ってお客様を探す「流し営業」が主流でした。しかし現在では、専用待機場所やタクシーチケット、無線対応、配車アプリの導入などにより、流し営業をせずとも稼ぎやすい運行ができる仕組みが整っています。
配車アプリの普及により、お客様のいる場所が事前にわかるため、効率的に営業できます。また、二種免許取得費用の補助や研修などのサポートもしっかりしているため、未経験からでも始めやすい環境が整っているのです。
3. 女性ドライバーならではの強みと活躍の場
きめ細やかなサービスで顧客満足度向上
多様性の時代において、きめ細やかな対応ができる女性ドライバーはタクシー会社から求められています。女性のお客様にとっては、同性のドライバーがいることで安心感が生まれます。特に夜間や通院、お子様連れの際などに「女性ドライバーに来てほしい」というニーズは高まっています。
日の丸交通では「なでしこタクシー」という女性ドライバー指定サービスを提供しており、女性会員様向けに女性ドライバーを指定して予約できるシステムを導入しています。お迎えの際は到着後に電話連絡し、お送りの際は玄関に入るまでお見送りを行うなど、細やかな配慮が評価されています。
子育てタクシーや介護タクシーで活躍
子育てタクシーや介護タクシーなどの専門サービスを運行する企業も多く、女性ドライバーの力は様々な場面で重宝されています。子育て経験のある女性ドライバーは、お子様連れのお客様の気持ちを理解し、安心してもらえるサービスを提供できます。
また、高齢者や障がい者の移動を支援する介護タクシーでも、女性ドライバーの柔らかい対応が喜ばれています。介護職員初任者研修などの資格を持っている方は、さらに活躍の幅が広がるでしょう。
4. 実際の女性ドライバーの声
子育てママの働き方
実際に働く女性ドライバーの中には、子育てと両立しながら活躍している方が多くいます。「昼日勤なら、子どもの送り迎えに間に合う」「学校行事にも参加できるので助かっている」という声が聞かれます。
また、歩合制のため、働いた分だけしっかり稼げることも魅力です。「他のパート職より収入が良い」「自分の頑張り次第で給料が上がるのが嬉しい」といった声も多く、やりがいを感じながら働いている女性が増えています。
50代からの新しいキャリア
子育てが一段落した50代で、タクシードライバーに転職する女性も増えています。2025年1月発売の雑誌『ESSE』でも、50歳前後で再就職や転職を考える際の選択肢として「タクシードライバー」が注目されていると紹介されています。
「これまでの接客経験を活かせる」「年齢を気にせず働ける」「運転が好きなので天職だと思った」など、前職での経験を活かしながら新しいキャリアを築いている方が多いのです。
5. 女性がタクシードライバーになるための第一歩
未経験でも安心のサポート体制
タクシー業界は、二種免許取得費用の補助や充実した研修制度など、未経験者へのサポート体制が整っています。多くの会社では、免許取得費用を会社が全額負担し、研修期間中も給与が支給されます。
また、女性ドライバー専用の研修プログラムを用意している会社もあり、同じ立場の女性と一緒に学べる環境が整っています。先輩女性ドライバーがメンターとしてサポートしてくれる制度もあるため、不安なく始められます。
自分に合った会社を選ぶポイント
女性がタクシー会社を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。
- 女性専用設備(更衣室、休憩室、パウダールームなど)の有無
- 柔軟な勤務形態の選択肢(昼日勤、隔日勤務など)
- 防犯対策の充実度(防犯カメラ、緊急通報システムなど)
- 配車アプリの導入状況
- 女性ドライバーの在籍人数と定着率
- 「女性ドライバー応援企業」の認定の有無
これらの条件が整っている会社を選ぶことで、安心して長く働ける環境が手に入ります。
まとめ:新しい働き方の選択肢として注目のタクシー業界
女性タクシードライバーは、過去最高の1万3,078人に達し、今後もさらに増加が見込まれています。その背景には、柔軟な働き方、女性が働きやすい環境整備、流し営業不要で稼ぎやすい仕組みの確立があります。
子育て中の方、子育てが一段落した方、新しいキャリアを探している方にとって、タクシードライバーは魅力的な選択肢です。女性ならではのきめ細やかなサービスは、お客様から高く評価され、やりがいを感じながら働けます。
「タクシーは男性の仕事」という固定観念は過去のものです。今、タクシー業界は女性の活躍を積極的に応援しています。働き方に悩んでいる女性こそ、働きやすく稼ぎやすいタクシー業界を検討してみてはいかがでしょうか。新しい人生の選択肢として、タクシードライバーという道が開かれています。

